
外宮の正宮で豊受大御神に
日々の感謝を伝えた皆さん。
いざっ!内宮へ!!!!!
…は、ちょっと待ってください(笑
最初にお話しした通り、伊勢神宮には
全部で125の社があります。
もちろん全部を詣でる…のは難しいですが
やっぱり大きな社には
ちゃんとご挨拶をしておきましょう。
じゃあどこに行ったらいいの?という
そこのあなた!
多賀宮、土宮、風宮の3社が
ぜひ訪れてほしいところです。
多賀宮:豊受大御神の気性の激しい面を祀る社
特に、外せないのがこちら。
こちらが多賀宮(たかのみや)
ここに祀られているのは豊受大御神。
え?ってなるでしょう(笑
厳密に言えば、正宮と多賀宮の豊受大御神は
ちょっとだけ違うんです。
正宮:豊受大御神和御魂
多賀宮:豊受大御神荒御魂
神様には気性の穏やかな面と
気性の激しい面がそれぞれあると言われていて
気性の穏やかな面を和御魂(にぎみたま)
気性の荒い面を荒御魂(あらみたま)と呼ぶのです。
ここ、伊勢神宮では主祭神はそれぞれ
和御魂、荒御魂分けてお祀りされています。
別に荒御魂が気性が激しいからって
怖い神様なわけではなく
積極的、行動的な面、って感じかな。
決して怒られたりはしませんのでご安心を(笑
個人的にはなんとなーく、
春のぽかぽか陽気は和御魂で
激しめの雨を降らしてくれるのが荒御魂。
太陽だけでも、雨だけでも作物は育たない。
どっちも同じように農耕に必要!
…ってイメージ
多賀宮は外宮宮域内檜尾山の頂上にあって
約100段の石段を登らなきゃいけないので
じっくりゆっくり行きましょー
土宮:古くからこの土地を守る土地神様
土宮(つちのみや)
祀られているのは大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)という神様。
この大土乃御祖神は
古くからこの下宮のある一体の土地神様だったそう。
下宮をこの地に遷座させ、その後は宮域や
近くを流れる宮川堤防の守護神として
長くこの一帯を守られてきました。
この土宮には一つ、ほかの社と異なるところがあって
他の別宮がすべて南向きに建てられているのに対して
土宮だけが東を向いて建っているんですよね。
その理由はいくつかの憶測が飛び交うものの
あまり釈然とせず…
それでも古来の様式に則って
今も東側を向いて建っているのです。
風宮:農耕の守りがいつからか国家の守護神へ…!
この風宮には、2柱の神様がいらっしゃいます。
級長津彦命(しなつひこのみこと)
急長戸辺命(しなとべのみこと)
この2柱。なかなか名前からは想像が難しいですが
風雨の神様達です。
この2柱とも、内宮にも同じようにお祀りされているのですが
元々は風社(かぜのやしろ)という名の小さなお社でした。
ところが、鎌倉時代に大陸が攻めてきた元寇(文永・弘安の役)で
神風を吹かせ、日本をお守りくださった神様、として
その霊験を称えて別宮に昇格されたのです。
元々は風・雨といった天候をつかさどる神様であることから
風雨の災害なく農作物が育ちますように…と
農耕に関する祈念をされるお社でしたが
元寇以来、国家の平和を守る神様として崇敬されてきたそうですよ。
実は下宮(豊受大神宮)の別宮は全部で4社。
あともうひとつ【月夜見宮(つきよみのみや)】という
天照大御神の弟神:月夜見尊(つきよみのみこと)を祀る別宮があります。
この別宮は下宮の敷地外、住宅街の中に建っているので
お時間が許す方はぜひ足を延ばしてみてください^^
下宮の第二駐車場からは歩いて10分かからない距離、
しかもただただまっすぐ進むだけ!なので
迷うこともないはず…!
この下宮からまっすぐ月夜見宮に伸びる通りは
「神路通り」と呼ばれ、字のごとく神様がお通りになられる道。
古くから真ん中を避けて歩く風習があるそうですよ。
(神社の敷地内も極力真ん中を避けて進むのは神様の通り道だからです)
と、いうことで外宮正宮にお参りしたら
そのまま別宮へもぜひ足を運んでくださいね!
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